FLOWは鹿児島でWebや印刷物のディレクション・制作を行うフリーランスディレクターです。

Adobe TypeKit に追加されたモリサワフォントはWebフォントとして使えるか

2015年10月6日 アドビ システムズ 株式会社が提供するフォントライブラリ「Adobe TypeKit」にモリサワの20書体が追加されたことが発表されました。

アドビ、フォントライブラリサービス「Adobe Typekit」にモリサワグループ書体を追加
http://www.adobe.com/jp/news-room/news/201510/20151006_morisawa_font.html

もちろんCreative CloudでTypeKitを使用しているユーザーは、追加料金無しでモリサワのリュウミンや見出しゴMB31などをIllustratorやPhotoshopで利用可能。さらにTypekitはデスクトップフォントとしてPCにダウンロードして利用できるので、WordやPowerPointなどのオフィス系アプリケーションでも利用できます。
今までTypekitはどうしても日本語が少なかったので、これは嬉しいニュースでした。

モリサワ書体はWEBフォントでも使用OK?

プレスリリースを読んで気になったのは「ユーザーはAdobe Typekitに含まれる書体をWebフォントやデスクトップフォントとして自由に使用することができます。」という一文。
もしかして…モリサワの書体をCCの料金だけでWEBに使えるようになる!?

もともとモリサワパスポートのユーザーは「TypeSquare MORISAWA PASSPORT プラン」というものがあり、年1,000万PVまではWEBフォントを追加料金無しで利用できます。
とはいえモリサワパスポート自体が年5万円ほど(MORISAWA PASSPORT ONEの場合)かかるので、Adobe CCの利用費だけでモリサワのポピュラーな書体が使え、さらにWEBフォントとしても使えるのであればかなりお得なのでは・・・。
実際どうなっているのか気になったので、とりあえず調べてみました。

Adobe Creative Cloud の Typekit はポートフォリオプラン

まずTypekitのヘルプを見ると下記の記述がありました。

Typekit による Web フォントを顧客の Web サイトに使用することはできますか。

Typekit を利用した顧客サイト用のフォント提供は、ビジネスプランでのみ許可されます。ビジネスプランでは、Web サイト数、サイトあたりフォント数ともに無制限です。ビジネスプランでは、ページビュー数のみが制限されます。月間ページビュー数 200 万からのプランがあります。

また、お客様の顧客別に Typekit アカウントをセットアップするか、開発中に顧客に対して Typekit アカウントを取得することを依頼するという方法も考えられます。これにより、プロジェクトの完了時に顧客に提出する納品物に Typekit フォントを含めることができます。また、この方法により、お客様の Typekit プランではなくお客様の顧客の請求情報に対して Typekit 年間サブスクリプション料金が付加されます。

ということで、お客様のサイトに使用するには「ビジネスプラン」でなければならないとのこと。ビジネスプランもPV数で制限があるようです。

Adobe Creative Cloud を利用しているユーザーは Typekit の「ポートフォリオプラン」を利用していることになっています。
ポートフォリオプランの詳細は以下のとおりです。

フォントライブラリ全体を使用できます。無制限の数の Web サイトおよび任意のアプリケーションで使用できます。

$49,99/年
サインアップ
同期 同期対象フォント
1000 個以上のフォントから選択
1 度に 100 個のフォントを同期できます
任意のアプリケーションで使用
Web Web 用フォント
4200 個以上のフォントから選択
500,000ページビュー/月
Web サイトの数、無制限
無制限 個のファミリー / Web サイト

▽Typekit 料金プラン
https://typekit.com/plans

ポートフォリオプランの詳細だけを読むと無制限のサイトに500,000PVまではWeb用フォントとして利用できるとありますが、「ビジネスプラン」以外の利用となるため、お客様のサイトで利用するのは規約違反にあたるように読み取れます。
ポートフォリオプランの場合はあくまでも契約者本人のサイトで使うということになるようです。

お客様にもポートフォリオプランに加入していただくと利用できる

また、Typekitのサービス契約書を読むと以下の記述がありました。

3.2 「お客様」が代理で「公開 Web サイト」を作成した「発行者」による、「使用許諾コンテンツ」の使用「お客様」が「発行者」のために代理で「公開メディア」を作成した場合、当該「発行者」は「本サービス」に加入し、または本サービスにアクセスするための契約を別途アドビとの間で締結していれば、「お客様」が当該「公開メディア」で使用した「使用許諾コンテンツ」にアクセスしこれを使用し続けることができます。「お客様」は、「お客様」への依頼者である「発行者」に対して、この追加条件(www.adobe.com/go/terms_jpでアクセス可能)の写しまたはこの追加条件に関する通知を提供することに同意するものとします。

お客様のサイトで利用する場合は、お客様にもTypekitのサービスに加入していただく必要があるようですね。
無料プランではモリサワの書体は利用できないようになっているそうなので、一番安いもので約5,000円ほど(年間)のポートフォリオプラン(500,000PV/月)になりますが、これくらいならわりと利用しやすいような気がします。
モリサワのWEBフォントが使えるTypeSquareは250,000PV/月で2,160円(月額)なので、それを考えるとだいぶお得ですね。

▽TypeSquare料金プラン
http://typesquare.com/service/plan

書体に気を遣いたいというお客様がいれば、Typekitを案内するのもいいかもしれません。
Adobe Creative Cloudのライセンスだけではモリサワ書体をお客様のWEBサイトで利用する事はできませんが、有料と言っても今までよりも安価で導入できる事がわかりました。
今後もまたWeb上での日本語の扱いに関する改善や今回のような書体メーカーさんとの提携は出てきそうなので、引き続きチェックしておきたいですね。


 

【追記】

Typekit でモリサワ書体をWebフォントとしてこのサイトで使用してみました。
体感的にはちょっと切り替わりが遅いような感じがします。TypeSquareを利用した場合と比較してみるのもいいかもしれません。

Adobeフォントモリサワ書体

Flow • 2015年10月6日


Previous Post

Next Post